「雄勝花物語」では、東日本大震災の体験を基にした防災教育プログラム「語り部・防災教育」と「震災復興の学びのプログラム」を実施しています。本団体の防災教育の担当者は,HORITON波力研究所の堀込智之先生(工学博士)と2014年度『防災教育チャレンジプラン』の実践者・元宮城県公立学校教員です。また、被災地教育旅行を対象とした「ボランティア活動」や新人社員研修などを目的とした「企業研修」を受け入れています。 【受け入れ場所:雄勝ローズファクトリーガーデン】住所:石巻市雄勝町字味噌作34-2 【時間:午前9時~午後4時まで】
防災教育のプログラム
石巻市雄勝町は、石巻市大川地区から車で5分の場所に位置し、町の中心部は雄勝湾に面した商店街でした。3・11の大震災によって浸水高19mの津波に襲われ、中心部はほぼ100%が壊滅しました。亡くなった方は町全体で236名にのぼりました。「震災語り部」では、津波の恐ろしさと防災上の教訓を学ぶ場を提供します。
「防災教育」では、堀込智之先生考案の「津波模擬実験装置」を使って津波のメカニズムを科学的に解明する学びのプログラムを提供します。今回の大津波ではハザードマップから漏れた地域で多くの犠牲者が出ました。その要因は「自分の地域を襲う津波のイメージをもてなかった(堀込智之氏)」からです。雄勝湾は典型的なⅤ字谷の地形をしており、雄勝湾を襲った津波は平野部の津波と形状や威力が全く異なります。「津波は地形で大きく変化します。地形によって変化しながら地域を襲う津波のイメージをつかんで防災対策立てる(堀込智之氏)」大切さと予想される南海トラフ地震や首都直下地震に備えた防災教育を提供します。 外部講師:HOLITON波力研究所所長 工学博士:堀込智之先生 著書「海に沈んだ故郷」


防災教育 の内容
- 【防災教育1】は「津波模擬実験装置」を使って津波のメカニズムを科学的に解明する高度な学びのプログラムを提供します。津波は地形で大きく変化します。地形によって変化しながら地域を襲う津波のイメージをつかんで防災対策立てる学びのプログラムを提供します。波の働き、津波のメカニズム、石巻地方を襲った津波の解明、平野部を襲う津波の特徴(滞留)・川をさかのぼる津波の特徴 ・平野部の奥の狭まった地形を襲う津波の特徴、・大川小学校を襲った津波の特徴、地形模型と津波模擬実験装置を組み合わせた津波浸水予想、ハザードマップにとらわれずに想定外を予想した防災対策を。
対象者:大学生・院生、防災士、社会人 - 担当者 : HORITON波力研究所工学博士 堀込智之先生
- 【防災教育2】は津波のメカニズムについて科学的で基礎的な知識を学ぶプログラムを提供します。さらに住民の呼びかけで山に避難して児童全員を助けることができた雄勝小学校の避難経路を現地案内して教訓を学びます。ご希望によって山への避難を呼びかけた住民の語り部のプログラムも提供します。さらに「カードゲーム・クロスロード」によって迅速な情報収集力と鋭敏な判断力を養うワークショップを行います。
対象者:小中高校生、大学生・院生、社会人 - 担当者 : 本団体「防災教育チャレンジプラン実践者」元宮城県公立学校教員
- 《防災教育2の内容》
- (1)津波の映像、津波のメカニズムの科学的で基礎的な理解、地形で変化する津波の理解
- ・津波の起こり方(プレート地震,断層地震) ・リアス海岸のⅤ字谷を襲う津波の特徴(寄せ波引き波)
- ・平野部を襲う津波の特徴(滞留)・川をさかのぼる津波の特徴 ・平野部の奥の狭まった地形を襲う津波の特徴、・大川小学校を襲った津波の特徴
- (2)雄勝小学校の避難経路の現地案内と避難方法から学ぶ教訓
- ➀発令された大津波警報3m➝6m➝10mのイメージが持てなかった。
- ・雄勝湾は16.3mの津波高、女川湾と志津川湾で20m、なぜ大津波警報よりも高くなったのか。➝【教訓】津波について学校教育や社会教育では教えていない。津波は地形で変化する特徴を持つ。「津波を科学的に理解」して、自分の地域を襲う津波の特徴のイメージを持って防災対策、避難訓練を行う必要性を学ぶ。
- ➁学校は避難マニュアルを持っていたが、マニュアル通りに判断できなかった。保護者の呼びかけで山に避難 した。➝ 【教訓】教師、子ども、保護者の三者が避難マニュアルを共有していたために、学校の誤った判断を修正することができた。前年夏に三者で避難訓練を行っていた。 避難訓練は学校だけでなくて住民や地域と一体で行うことで効果を発揮する。
- ➂避難所の校舎が壊滅しために避難場所を失った。地元の地理に詳しい消防団の誘導によって夜道を約1時間山越して清掃工場に避難できた。➝【教訓】学校だけでは地域の情報が不足する。学校と地域の消防団が一体化して避難経路や避難場所の確認、避難所運営などの訓練を行っておく。
- ➃地域の避難所に指定された校舎が壊滅、いや町が壊滅するという想定外が起きた。➝【教訓】避難マニュアルを超えた想定外が起こることも想定する。命を守ることを第一優先にして迅速な情報収集と俊敏な判断力によって、より安全な高い場所に避難する。水と食料の備蓄。その後の長期避難場所への移動も想定しておく。
- (3)クロスロードゲーム(京都大学防災研究所制作)
- ・情報収集力と判断力を養うプログラムです。


震災語り部 の内容
- 1.雄勝小学校に避難を呼びかけた住民(保護者)の方の語り部と教訓
- 2.雄勝小学校の避難経路の現地案内と避難方法から学ぶ教訓
- 3.障がい者施設の職員の方の避難の仕方と教訓
語り部活動
概要
- 【防災教育】
- ・語り部ガイド現地案内60分1人1000円 人数5人~40人
- ・防災教育1(外部講師:工学博士)60分1人1000円(資料代含)人数10人~40人
- ・防災教育2(担当者:元宮城県公立学校教員)60分1人1000円(資料代含)現地案内含む90分1人分1500円人数5人~40人
- *語り部ガイドと防災教育1または防災教育2をセットで学ぶ場合は1500円
- 【震災復興の学び】
- ・被災児の心のケア60分1人1000円人数40人まで
- ・地域復興を学ぶ総合学習60分1人1000円人数40人まで
- ・ESD(復興の現状と課題) 60分1人1000円人数40人まで
- *二つのプログラムをセットで学ぶ場合は1500円
お問い合わせ・予約
携帯 09033654114 防災教育担当 徳水博志 (元宮城県公立学校教員)
震災復興の学びのプログラム
(1)復興プロジェクト「雄勝花物語」の学び
・復興プロジェクト「雄勝花物語」の歩みや雄勝町の復興に果たす役割などについて学ぶプログラムを提供します。
・対象者 :企業研修者、大学生・大学院生、被災地教育旅行生(小学生・中学生・高校生) *無料プログラム15分
(2)復興教育「被災児の心のケア」のプログラム
・東日本震災を体験した雄勝小学校の子どもたちの心のケアを行った教育実践を学ぶプログラムです。「心理社会的ケアプログラム」の手法を使って、震災体験と向き合い、辛さを語り、記録することで震災を乗り越えようとした震災2年目の歩みです。ドキュメンタリー映画DVD「ぼくたちわたしたちが考える復興~夢を乗せて~」および「第29回東書教育賞最優秀論文《震災体験の対象化を通して被災児の心のケアの試み》」を教材に使って学ぶプログラムです。第29回東書教育賞最優秀論文>
・対象者:教員志望大学生・大学院生、被災地教育旅行生(小学生・中学生・高校生) *有料プログラム60分
(3)復興教育「地域復興を学ぶ総合学習」のプログラム
・雄勝小学校の「復興教育」は当時教諭であった徳水博志氏が、2012年6月に提案した全国で最初の「復興教育」です。その提案書は『東日本大震災と教育界』(明石書店2013年)に収録されていますが、「震災復興を担う教育観への転換」として、1.子ども観の転換 2.学力観の転換 3.学校経営観の三つの転換を提唱しました。詳しくは『東日本大震災教職員が語る子ども・いのち・未来』(明石書店2012年)をご覧下さい。本プログラムは、雄勝小学校の「復興教育」の2年間の総合学習を学ぶプログラムです。教材は下記の2つの実践記録です。
・2011年度6年生の教育実践「震災復興まちづくりプラン」、YouTube動画ダウンロード
・2012年度5年生の教育実践「雄勝湾のホタテ養殖と漁業の復興」 日本児童教育振興財団制作 DVD「ぼくたち私たちが考える復興・夢を乗せて」
・対象者 :教員志望大学生・大学院生、被災地教育旅行生(小学生・中学生・高校生) *有料プログラム60分
・参考文献1 「生存の東北史」大月書店2013年生存の東北史 第7章「生存の足場を創る現在の試み~小学6年復興まちプラン~」
・参考文献2 「東日本大震災 教職員が語る子ども・いのち・未来」明石書店2012年
・参考文献 3 PDF 第29回東書教育賞最優秀論文 徳水博志著「震災体験の対象化」による被災児への《心のケア》の試み
(4)ESD (雄勝町の震災復興の現状と課題)のプログラム
・石巻市雄勝町の復興の現状と課題について学ぶプログラムです。「雄勝地区震災復興まちづくり協議会」の委員を務めた本団体の担当者が雄勝町の復興の現状と課題を報告します。「高台移転・職住分離・多重防御」という国と県の方針は、雄勝町中心部の人口流出を招き、町の衰退に拍車をかけました。L1津波に対応した9.7mの防潮堤の建設、環境アセスメントなしの災害復旧事業は森と海がつながった雄勝湾の生態系を壊し、美しい海岸景観を壊します。持続可能な町を作るためには何が必要か、地域資源の海の食材と雄勝石を生かした雄勝のまちづくりの可能性と現状を学び、過疎地の再生と持続可能な地域を創る方策(6 次産業化、グリーンツーリズム、地域内経済循環、復興の主体形成、後継者育成)を共に考えるプログラムです。
・対象者 : 企業研修者、 大学院生・大学生 *有料プログラム60分
2015年度の「防災教育」&「震災復興の学び」の実績
・5月3日新しい絵の会(防災教育・復興教育) ・5月4日福山市藤原医師グループ(防災教育・語り部) ・5月 5日横浜こどもサミット(DVD上映) ・5月9日東北大学ボランティア支援室(ESD) ・5月10日復興大学(語り部・ESD) ・5月30日アメリカンスクール(DVD上映) ・6月6日宮城教育大学OBの皆さん(防災教育・復興教育) ・6月27日インバ学舎(防災教育・語り部) ・7月4日和光大学(防災教育1・復興教育) ・7月12日埼玉大学(防災教育1・復興教育) ・7月16日損保ジャパンひまわり生命(防災教育・語り部) ・7月29日 アメリカ9・11遺族会(防災教育・復興教育)
2014年度の「防災教育」&「震災復興の学び」の実績
・語り部10回、津波実験装置の防災教育Ⅰ10回、 防災教育Ⅱ・復興教育・ESD 21回
・5月福山市の藤原医師御一行様(語り部・防災教育1) ・7月NPO法人防災支援ネットワーク(語り部・防災教育1) ・8月蔵王町立平沢小学校卒業生保護者(語り部) ・7月横浜国立大学金馬研究室(防災教育1・復興教育) ・8月早稲田中学校高校教職員(防災教育1) ・9月富士通エフサス第1回新人社員研修(語り部) ・9月富士通エフサス第2回新人社員研修(防災教育2) ・9月長崎SIP-S【長崎大学・長崎県立大学】 (防災教育1復興教育) ・9月大東文化大学・神奈川工科大学 ( 語り部・復興教育1) ・9月浜松学院大学 ( 防災教育1・復興教育) ・9月龍谷大学 ( 復興教育) ・10月AIG企業研修(防災教育1) ・10月プルデンシャル生命企業研修(防災教育1) ・10月福岡宮城県人会・福山市社会福祉協議会・藤原医師(語り部・防災教育1) ・10月富士通エフサス第3回新人社員研修(防災教育2) ・11月広島市社会福祉協議会 (防災教育2) ・ 11月埼玉県等の教員グループ ・大東文化大OB (復興教育) ・龍谷大学教員(持続可能な住民の会の活動,ESD) ・11月 北海道教育大室蘭工業大教員(復興教育) ・12月横浜花キ植木部会(防災教育2) ・12月上越教育大学ABJ (防災教育2) ・12月東北大学東日本大震災ボランティア支援室(復興教育・ESD ) ・2月浜松学院大学地域防災ボランティアセンター(防災教育2) ・3月仙台市教職員(防災教育2) ・東京の高校生グループ (防災教育2) ・3月NTT東日本(防災教育2)
ガーデン来園団体への語り部(復興プロジェクト「雄勝花物語」について・無料) ・4月座間サッカー少年団 ・5月東北学院大学ボランティアステーション ・5月東北工業大学 ・6月北上市立黒沢尻小学校被災地研修旅行 ・6月千葉県立佐倉南高校野球部 ・6月東北学院大学ボランテイアステーション ・6月埼玉大学教育学部 ・6月滋賀県コカリナ愛好会 ・7月石巻観光協会 ・7月米国ニューヨーク9・11遺族会 ・8月京都府立洛東高校 ・9月「日本海時代」 ・9月富士通エフサス第1回新人社員研修 ・10月富士通エフサス第2回新人社員研修 ・10月桐生市立商業高校被災地教育旅行 ・10月兵庫県立景観園芸学校 ・10月AIG社員研修 ・10月富士通エフサス第3回新人社員研修 ・10月日清食品 ・12月東北大学東日本大震災ボランティア支援室 ・1月昭和電工 ・2月関東学院大学
防災教育&復興教育資料の展示
・雄勝町の震災直後の様子や「雄勝花物語」の復興活動の写真展示、語り部の資料などを展示しています。
・「心理社会的ケアプログラム」(東北クリニック心療内科医桑山紀彦医師の提唱)によるジオラマ作品(2012年度雄勝小学校5年生)と2011年度雄勝小学校6年生が考えた雄勝町の震災復興プラン(立体模型)を展示しています。
・雄勝小学校の《復興教育》から生まれた5年生児童の版画共同作品「希望の船」を展示しています。
・2012年度5年生の《復興教育》の実践記録:DVD『ぼくたちわたしたちが考える復興・夢をのせて』(日本児童教育振興財団発行)を無料でご覧いただけます。上映時間は参加者の随時で60分です。
震災学習の記録 DVDの上映
日本児童教育振興財団制作のDVD『ぼくたちわたしたちが考える復興・夢をのせて』は、雄勝ローズファクトリーガーデンで随時ご覧になれます。また日本児童教育振興財団で貸出を行っています。 日本児童教育振興財団 
被災児の心のケアの論文(ダウンロード可)
・PDF 徳水博志著「震災体験の対象化」による被災児への《心のケア》の試み 第29回東書教育賞「最優秀賞」受賞論文 ダウンロード先
・PDF 雄勝オーリンクハウス・徳水博志共催「ふるさと復興子ども版画展」

-156x300.jpg)

ボランティア活動受入
震災から3年後に被災地のがれき撤去は終了しましたが、被災地でボランティア活動を行いたい、被災者と交流したいというご要望は絶えません。そのご要望にお応えするために、雄勝ローズファクトリーガーデンでは、花の植栽、除草、造成などのボランティア活動を受け入れています。2013年から中学・高校・大学生の教育旅行および企業研修を受け入れています。ガーデン造成にご協力いただいたボランティア団体は2015年4月現在で80団体以上、3000人以上に上ります。 ボランティア活動の時間は、柔軟に設定できます。また震災語り部、防災教育を組み合わせたプログラムも用意しています。
ボランティアの活動プログラム *時間設定は下記例示以外にもご相談に応じます
- ・1コマ90分です。午前、午後どちらでも設定可です。
- ・活動内容は除草・植栽・施肥・造成(季節によって変わります)
- ボランティア活動と語り部・防災教育を組み合わせたプログラム例
- ②ボランティア活動1コマ+語り部のプログラム 合計150分
- ・ボラ 90分(午前、午後どちらでも設定可)
- ・語り部(現地案内含)60分
- ③ボランティア活動1コマ+語り部+防災教育(半日コース)
- ・ボラ 90分(午前、午後どちらでも設定可)
- ・語り部(現地案内含)60分
- ・防災教育 60分
- ④ボランティア活動2コマ+語り部+防災教育(1日コース)
- ・ボラ 90分×2コマ=180分
- ・語り部(現地案内含)60分
- ・防災教育60分
2015年度の企業研修・ボランティア活動の受け入れ実績
2014年度の企業研修・ボランティア活動の受け入れ実績 34団体
・ 4月座間サッカー少年団 ・4月まなみ組 ・5月東北学院大学ボランティアステーション ・5月東北工業大学 ・5月まなみ組 ・6月北上市立黒沢尻小学校被災地研修旅行 ・6月千葉県立佐倉南高校野球部 ・6月東北学院大学ボランティアステーション ・6月千葉大学園芸学部 ・7月NPO法人防災支援ネットワーク ・8月東北学院大学ボランティアステーション1 ・8月蔵王町立平沢小学校卒業生保護者 ・8月東北学院大学ボランティアステーション2 ・9月富士通エフサス第1回新人社員研修 ・9月富士通エフサス第2回新人社員研修 ・9月長崎SIP-S【長崎大学・長崎県立大学】 ・9月大東文化大学・神奈川工科大学 ・9月浜松学院大学 ・9月龍谷大学 ・10月桐生市立商業高校被災地教育旅行 ・10月AIG企業研修 ・10月プルデンシャル生命企業研修 ・10月福岡宮城県人会 ・10月千葉大学園芸学部 ・10月富士通エフサス第3回新人社員研修 ・11月日清食品 ・11月埼玉県等の教員グループ(大東文化大OB) ・12月上越教育大学ABJ ・2月昭和電工 ・2月関東学院大学 ・2月真奈美組 ・2月浜松学院大学地域防災ボランティアセンター ・3月仙台市教職員 ・3月NTT東日本




















































